産んでくれて 育ててくれて ありがとう ~2021年12月

さわやか和布刈館(福岡県北九州市)
施設長 執印(しゅういん) 利幸さん

  私は44年前に、鹿児島県薩摩川内市で3人兄弟の三男としてこの世に生をうけました。小さい頃は、恥ずかしがり屋で人に意見も言えない引っ込み思案な子どもでした。たまに下を向きながら歩いていると「もっと胸を張って自信を持って歩きなさい」とよく両親から言われるほどでした。上の兄2人と真逆で、ハキハキとものを言わない自信の無い私のことを、両親はいつも心配していました。幸いなことに友人に恵まれ、サッカーや水泳、ソフトボールをするなど活発な子に成長していきました。

 小・中・高と成長するにつれ、親に反抗的な態度をとっては叱られていまは迷惑ばかりかけていたように思います。両親には迷惑ばかりかけていたように思います。その後、生まれ故郷の鹿児島を離れて20数年、色々経験し、悔しい苦しい思いを何度もしてきました。特に自分が落ち込んでいる時、両親はいつも近くにいたように感じます 。口げんかをすることもありましたが、決して突き離されることはなく、そんな時には「わや、きばらんか。あんたはまだ自分に甘い」とよく叱られたものでした。 その言葉が今の自分の支えになっているように感じます。今こうして頑張って仕事が出来ているのは、多くの方々の支えはもちろんですが、親の支えが一番大きいと感じています。

  今はまだ、親孝行らしいことはできていませんが、介護という仕事を通して少しずつでも社会へ貢献することが両親への恩返しになればと思います。普段はなかなか感謝の言葉を伝えることがないので、この場を借りて伝えさせていただきます。

「大好きなお父さん、お母さん、産んでくれて育ててくれて本当にありがとう」