社会貢献の輪を広げよう

【チャイルドスポンサーシップの活動報告より】

 11月19日、ワールド・ビジョン・ジャパンの目黒部長と清海さんが来社されました。ワールド・ビジョン・ジャパンは、「チャイルドスポンサーシップ」というプログラムを通じて世界の子どもたちの支援を行う団体で、当社は14年前から募金活動による支援を継続して行っています。本社やさわやか倶楽部の各施設では、海外の貧しい地域の子どもたちの里親となり、私たちの募金は、その子どもや家族の生活を支えるだけでなく、地域の環境を改善する為にも使われています。そうした活動状況について詳しく報告するため、毎年この時期に来社していただいています。

 清海さんは今年の3月に、当社の「さわやかリバーサイド栗の木」が支援しているフィリピンのコレテ・ジェルウィン君とお母さんを訪問しました。そこで、当社が毎月発行しているこの「ウチヤマタイムズ」を持参し、当社の概要や近況、どんな想いでジェルウィン君を支援しているのかなどを伝えてくださったそうです。私たちが支援を継続することによって、ジェルウィン君は小学校に行くことができます。得意分野は「算数」で、学校内でもとても優秀だということです。

 私たちの支援は、その他にも意外な変化をもたらしました。貧しい生活の中で自ら行動を起こすことがなかった家族や現地住民たちが、日本からの支援によって楽しそうに勉強する子どもたちの姿に感化され、大人の人たちも積極的に学ぶ姿勢が見られるようになりました。ジェルウィン君の母親も農業を学び、収入や食材を得て生活のレベルアップに努めているそうです。

 ウチヤマグループでは、チャイルドスポンサーシップ以外にも、NPO法人テラ・ルネッサンスが手掛けるアフリカ・ウガンダでの元子ども兵社会復帰プロジェクトに対し、職業訓練施設での給食費の支援を行っています。また、地元の北九州市では、ホームレス支援のための炊き出しや、子ども食堂2カ所の運営など、様々な形で社会貢献活動に取り組んでいます。これらの取り組みは、人の目に直接触れることは少ないかもしれませんが、必ず誰かのお役に立っています。ただ会社が決めた取り組みだから協力するのではなく、皆さんの優しさが誰かのためになること、社会を温かく変える力になることが皆さん自身の喜びとなることを願って、これからも私たちにできることを継続していきたいと思います。

【社会貢献のきっかけづくり】

 先日、アフガニスタンで人道支援活動を行っていた福岡市の国際NGO「ペシャワール会」の代表・中村哲さんが、現地で襲撃を受けて死亡するという残念な事件がありました。医師としての医療活動に加え、各地で井戸を掘って用水路を開拓するなど、現地で素晴らしい功績を残してきた中村さんの突然の死は、大変ショックな出来事でした。

 世界的に貧しい地域では、今なお紛争が多く治安も安定していない中、それでもなお多くの方が自らの信念に従って社会貢献活動を行っています。私たちはそのような方々と行動を共にすることは困難でも、思いを共有することはできます。まさに大切なことは、かつてマザー・テレサが言われていた『私たちは大きなことはできません。小さなことを大きな愛を持って行うだけです』という言葉に込められていると思います。私が大好きなこの言葉をいつも胸に抱き、ウチヤマグループの仲間だけでなく、私たちに関わる多くの方々にとって社会貢献のきっかけを提供できるよう、これからも様々な機会を通じて呼びかけを行っていきます。皆さんも、自分にできることは何かを日々の生活の中で意識しながら、私たちが実際に行っている活動を多くの方に伝えて協力を呼びかけることで、社会貢献の輪を広げていきましょう。

ウチヤマグループ代表 内山文治