編集後記~印刷版発行終了にあたり

「うちでもこんな新聞が作れんか」

 21年前、中途採用でシステム開発室に入社したばかりの私が、内山社長(当時)から最初に依頼された仕事がこの社内報の制作でした。見本に渡されたのは、あるラーメンのチェーン店が定期的に発行していた1枚のニュースレター。B4サイズの両面カラーで印刷されたその紙を何度も見返しながら、初めての社内報制作に取り組みました。本当に一からの手作りだったので、自ら記事の構成を考えて取材を行い、挿し絵やフォント選びなどの慣れない作業にもかなりの時間を費やしました。そうしてようやく完成した原稿を内山社長に渡すと「ようできた。これから毎月頼むよ」と言われ、2001年5月にウチヤマタイムズの発行がスタートしました。

 創刊当初はさわやか俱楽部もウチヤマホールディングスもまだなく、ボナーの店舗紹介や不動産情報などが記事の中心でした。特に当時はカラオケ店と居酒屋の出店が毎月のように続き、社内報での情報発信を通じて会社の成長の勢いが身近に感じられました。その後、内山社長からのアドバイスもあり、外部の関係者のインタビュー記事を入れるようになりました。コカ・コーラの久保長会長や現・プロントの竹村典彦社長、作家の福沢徹三先生など、普段の仕事では接することがない様々な業界トップの方のお話を直接聞けたことは、たいへん刺激になりました。また、船井総研の三浦康志先生からは、改善のアドバイスやヒントを度々いただきました。

 会社の成長につれて発信する情報量が多くなり、読者数も増えたことで制作・発行の作業負担が大きくなったので、2006年10月号からはデザインの部分をデザイナーの今村将也さんに、印刷をクルーズさんに外注することになりました。内容も介護事業の成長に合わせて徐々に介護に関する話題が増えていきました。

 記事の作成にあたっては、ウチヤマグループの職員の皆さんや施設・店舗のお客様にもいろいろとお話を聞いたり、資料を提供していただいたりして、たいへんお世話になりました。これまで多くの方の支えがあり、読者の皆様にも温かく見守っていただいたおかげで、21年と数か月、(何度か多忙のために穴を開けたことがありましたが)ほぼ毎月発行を継続することができました。この場を借りて心よりお礼申し上げます。時代の流れに合わせて情報発信の手段も変わりますが、これからはWEBを通じてタイムリーに社内の情報を皆様に届けてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。本当にありがとうございました。

(ウチヤマタイムズ編集長 嶋井 太郎)

※ウチヤマタイムズは、2022年9月号をもって印刷版の発行を終了しました。
 今後はこの電子版にて情報発信を継続します。