キラリ★一等星 No.143

さわやかさくらのもり(秋田市)
看護師 榎(えのき) 駿介 さん

 入社のきっかけは、さわやかさくらのもりが新規オープンするというCMを偶然見たことでした。普段は録画した番組を見るときにCMを飛ばしてしまう私が、たまたまCMを見て「こんな施設が家の近くにできるのか…」と気になりホームページを検索しました。以前務めていた病院よりも、もっともっと入居者様と関わる時間が多く、自分らしく仕事ができる職場だと思いました。また、オープニングスタッフということもあり、新しい仲間と一から施設を立ち上げ、盛り上げていけることに、とても魅力を感じました。

 4月前半に「さわやか桜参番館」で研修を受けていた時のことです。看護室で業務をしていると「ある入居者様の習字の見守りをしてほしい」と他のスタッフに頼まれました。頼まれた通りに見守りをしながら、その入居者様とお話をしているうちに、私といろいろな共通点が見つかり、とても話が弾みました。翌日、その入居者様が歩行器を使い、看護室まで歩いて来られました。どこか痛いのか、具合が悪いのか、と考えていると「榎さん!今日もやるよ!」と元気よくお誘いをしてくれました。それから私が出勤するとほぼ毎日「榎さん!今日もよろしくね!」と声をかけてくださるようになり、習字の話や昔住んでいた地区の話など、たくさんお話をしました。名前を覚えてもらい、声をかけてもらうことがこんなにもうれしいとは思ってもみませんでした。

 その入居者様は、さわやか倶楽部の基本理念「慈愛の心・尊厳を守る・お客様第一主義」の文字をずーーっと練習していました。ある日大きい紙がほしいと言われたので、半紙をつなぎ合わせて5倍ほどの大きさの紙を作りました。その大きい紙にさわやか倶楽部の理念を書き、さくらのもりの玄関先に飾ると言われました。オープン3日前にその入居者様と施設長が完成した書を持ってきてくださり、それから毎日玄関で眺めています。

 週に1、2回趣味でバスケットボールをしています。クラブチームに所属し、年に2回の公式戦に向けて練習しています。小学4年生の時にバスケットボール部に入り、現在までバスケ歴は20年を超えました。なんと、桜参番館の斎藤施設長とも中学校の時に対戦したことがあったそうです。

 看護師になる前は塾の講師をしていました。大学1年の時からアルバイトで勤めていた塾に就職し、アルバイトの期間を含めると10年ほど塾講師をしていました。大学は秋田大学の工学資源学部でした。工業系の大学を卒業し、教育系の会社に就職し、そして今は看護師として働いています。自分でもなかなか異色の経歴だと思います。

 これから満床に向けて、スタッフ全員で走り続けていきます。施設で働くのは初めてで、まだまだわからないことや、未経験のことがたくさんあります。今までの経験をできるだけ活かし、明るく楽しい施設で、入居者様により良い生活を送っていただけるよう精一杯がんばりたいと思います。