産んでくれて 育ててくれて ありがとう ~2020年1月

さわやかレークサイド中の原 (福岡県北九州市)
工藤 夕美 さん

 私は、福岡県八女郡(現在は八女市)の山奥で生まれ育ちました。父は大工の棟梁、母は専業主婦。幼少の頃は、農業をしていた祖父母や母と毎日のように山へ行っていました。近隣は年配の方が多く、昔の話をたくさん聞かせてくれました。私自身そんな話を聞くことが大好きでした。

 私が小学3年生の時、大好きだった祖父が大腸がんで亡くなり「孫の1人を看護師に…」という祖父の願いを知っていた私は看護の道へ進み、今があります。就職する際、病院に…とも考えましたが、幼少の頃より年配の方と話をするのが大好きだった私は介護に携わることを決めて就職し、約12年間働きました。さわやか倶楽部に入社してからは、今年の2月で丸9年になります。長いようで短い9年です。

 そんな中、数年前に父が倒れ、今は週に3回5時間の透析を受けています。また、アルツハイマーを発症してしまい、徐々に進行している状況です。先日帰省した際、父は私を弟と思い込んで話をしていました。すぐに気づき、その場は笑い話で済みましたが、父が置かれている状況を目の当たりにしました。威厳のあった父の背中がとても小さく見えました。私は先日誕生日を迎え、38歳になりました。今では4児の母です。親になって初めて親の気持ちが分かると言いますが、本当にその通りだなと思います。

 この38年、親には心配や迷惑をかけてきました。きっとこれからも私が子である以上変わらないんだろうなと思います。しかし、それ以上の親孝行ができるように、年老いていく両親のために私が出来ることは何か?と考えながら、育ててくれたことに感謝する気持ちを忘れないようにしようと思います。

 最後に両親へ。沢山の愛情を注ぎ育ててくれて、ありがとうございます。