感謝とともに新たな歴史を築いていこう

【新年度の目標】

 ウチヤマグループでは3月末に決算を迎え、4月から新年度がスタートします。コロナ禍に入ってすでに2年が経過しましたが、感染のリスクはいまだに収束することなく、警戒が必要な状況が続いています。とはいえ、第6波のピークは過ぎ、3回目のワクチン接種も進められている中で、3月21日にはすべての都道府県において「まん延防止等重点措置」が解除されます。この2年間で経験したことや学んだことを活かしながら、ウィズ・コロナの時代に合ったやり方で、4月からの新年度も目標必達を目指して気持ち新たに仕事に取り組みましょう。

 さわやか倶楽部では、3月1日に新規施設を2か所で開設しました。コロナ禍においても、新規施設の開設はこの1年間も滞ることなく、順調に施設を増やすことができました。コロナに起因する世界的な物流網の混乱により、工事の資材や物品の調達に苦労しながら、責任を持って対応していただいた取引業者の皆様に、心より感謝しています。

 施設の職員においても、コロナ禍でご家族様との面会制限が続く中、マグロの解体ショーやひな祭りのイベントなど、さまざまな企画で入居者様・利用者様の生活に楽しみを提供してくれています。

 福岡県宗像市にある「さわやか宗像館」では、冬季オリンピックの開催時期に合わせて、施設内で入居者様参加型のオリンピックを行いました。アイスホッケーやカーリングなど、工夫を凝らした競技の数々で盛り上がった様子が施設のブログでも確認することができます。昨年の夏にも東京オリンピックに合わせて施設内でオリンピックを開催していましたが、コロナ禍で自由な外出が難しい中、入居者様に楽しんでいただきたいという想いが伝わってくる素晴らしいアイデアと実行力に感動しました。

【50年の歴史を振り返って】

 昨年ウチヤマグループが創立50周年を迎えたことを機に、記念誌の制作が進められています。企画委員会のメンバーが中心となって、創業時からの古い資料を集めたり、当時を知る人たちから話を聞いたりしながら編集作業を行い、当社の歴史と想いが詰まった一冊がまもなく完成します。私も原稿段階で確認していますが、この50年間で起きた出来事を振り返るたび、当時どのような思いで仕事をしていたか、その時の感情と共に情景が浮かび上がってきます。

 創業してからこれまで、すべてが順調だったわけではありません。内山ビルを創業してから景気の波に乗って事業を拡大した後、不動産バブルの崩壊によって倒産の危機も経験しました。会社としても個人としても社会的な信用を失っていく中で、それでも私を信じて残ってくれた仲間、仕事がなくなっても付き合いを続けてくださった取引先の方々など、苦しかった時に支えてくれた人のことは、一生忘れることはありません。その方々になんとか恩返ししたい、会社を大きくして社会にも認められる存在になりたいという思いで、株式上場を目指してきました。10年前の2012年4月20日にJASDAQに上場を果たし、その後東証二部、東証一部とステップアップできたことは、自分にとっても会社にとっても大きな自信となりました。今はコロナという新たな敵と戦っていますが、過去に数々の困難を乗り越えた経験があるので、絶対に負けないという強い意志を持って立ち向かうことができます。

 今ウチヤマグループで働いている皆さんも、50年続いてきた会社の歴史の中で活動しながら、新たな歴史の1ページを作ろうとしています。中にはうまくいかない仕事もあると思いますが、これまでの歴史を作ってきた先輩や上司に相談しながら、必ずできるという信念を持って取り組みましょう。これから配布されるウチヤマグループ50年史にも、過去の成功への道のりや苦労の足跡が、貴重な記録として残されています。読んでもらえば、きっと皆さんの仕事のお役に立てることと信じています。

ウチヤマグループ会長 内山文治