産んでくれて 育ててくれて ありがとう ~2021年4月

さわやか愛の家せとうち館(岡山県瀬戸内市)
上江(かみえ) 達也 さん

 私は29年前、上江家の次男として誕生しました。岡山県津山市で、両親と3つ歳が離れた兄の家族4人で過ごしてきました。最初に言っておきますと、私は家族が大好きです。普段、面と向かっては言えず、この記事の依頼を受けた時は「ラッキー」と思いました。お父さん、お母さん、そしてお兄ちゃんもありがとう!これをきちんと言った上で想いを綴ります。

 上江家にとって、私の半年にわたる入院生活が一つのポイントになります。私は、中学校の入学式前日に脇腹の激痛に襲われ、病院へ連れて行ってもらいました。「あんたが痛いって言うなんてめずらしい。よっぽど痛いんやね」と母が言っていたのを覚えています。強がりで頑固な私は、どんな高熱でも、腕を骨折しても強がっていたそうです(笑)。母は診察時も「この子が痛がるのは、よっぽどのことなんです!」と一生懸命、医者に伝えようとしてくれていました。それだけでも“ありがとう”なのですが、大変なのは先が全く読めない中での闘病生活だったことです。

 病名は「腎盂炎」で、耐性菌という菌のせいで薬が効かず、菌を体外に出す為に1日に4L以上の水分を取らなくてはなりません。40度の高熱が1週間以上続くも抗生物質は効かず、手術は先延ばしになって退院の目途も立たず…家族がどれだけ心配したことだろうと思います。母が私に付きっきりになってしまい、父も兄も家事の負担が増えて、毎日の生活に相当な苦労があったと容易に想像できますが、何も言わず献身的に支えてくれました。そんな家族にありがとう!

 今では息子が高熱になると心配でいてもたってもいられない私。そのたびに当時のことを思い出します。父や母、兄に助けてもらい、支えてもらったことをずっとずっと忘れません。本当にありがとう!2児の父となった今、育児も父や母が私にしてきてくれたことと思うと、ありがたくてなりません。まだまだ元気なお父さんとお母さん、これからも元気でいてください。