新体制でさらに成長し、社会に貢献しよう

【創立50年目で初の社長交代】

 4月1日から新年度がスタートすると同時に、ウチヤマグループの体制も変更しました。今まで社長を務めていた私がウチヤマホールディングスとさわやか倶楽部の会長となり、山本武博専務が社長に就任しました。

 1971年に内山ビルを設立して、もうすぐ50周年を迎えます。これまでずっと社長を務めながら、たくさんの人に出会い、たくさんのチャンスや神様から与えられた大きな試練に挑むことができました。これまでの素晴らしい経験があって今があることに、心から感謝しています。

 これからは「会長」という立場で、ウチヤマグループの次世代を担う若い皆さんの人財育成や、新規事業の展開を進めることで、より一層社会から必要とされる企業を目指し、皆さんと共に更なる成長を果たしていきたいと考えています。皆さんの頑張りと自己成長に期待しています。

 また、4月に入り18名の素晴らしい仲間がウチヤマグループに入社してくれました。新人社員の成長は、先輩職員である皆さんの教育が欠かせません。「トレーナー制度」を活用し、愛情いっぱいに、一人前の社会人に育てていきましょう。入社時に配布する「理念と哲学の手帳」には、私のこれまでの経験を踏まえた様々な気づきや人生の教訓が書かれていますので、いつでも手元において活用し、価値観の統一を図りましょう。

【コロッケ倶楽部誕生30周年】

  1991年4月12日、私の50歳の誕生日に、北九州市八幡西区にカラオケボックス1号店となる『コロッケ倶楽部黒崎店』をオープンし、今年で30周年を迎えました。オープン当初はお客様も少なく、赤字が続く日々。何度もやめようかと悩みましたが、当時まだ若手だった歌野専務を中心にスタッフ皆が売上を上げる方法を一生懸命考えてくれました。当時出たばかりの通信カラオケをいち早く導入したり、店舗内に厨房を作って食事に力を入れたりと、様々な工夫を重ねた結果、口コミでお客様が増え、オープンして半年以上たってから大行列ができる繁盛店になりました。このカラオケ事業の成功が、その後の不動産バブル崩壊で痛手を負ったウチヤマグループの立て直しに貢献し、現在のグループの礎を作ってくれました。そしてこの成功体験を通じて、お客様が何を求めているのかを考え、形にすることができれば、必ずお客様から必要とされ、愛される店をつくることができると学ぶことができました。その思いは今も変わらず、その後の飲食や介護などの事業に繋がっています。

【先人の努力と功績に感謝しよう】

 中国のことわざに「飲水思源(いんすいしげん)」という言葉があります。「私たちが今おいしい水を飲めるのは、苦労して井戸を掘ってくれた人がいるからだ。だから常に感謝の気持ちで物事に当たらなければならない」という意味です。新しいことを始める際、1から築いていくのは大変な労力が必要です。 しかし、成し遂げたいという強い信念を持ち続けていれば、その困難や苦労を乗り越え、成果を上げて目標を達成することができます。

 私たちの日々の幸せな生活や働ける場所があることは、決して当たり前のことではありません。当社の東証一部上場や事業所の全国展開においても、皆さんの先輩方が強い信念を持って、素晴らしい能力と行動力を発揮してくれた結果であることを忘れないようにしましょう。また、介護事業においては、現在施設に入居されている世代の方々が、若い時にたいへんな苦労をして平和で豊かな日本を築いてこられたおかげで、私たちが何不自由なく安心して生活できることに感謝し、恩返しさせていただくという思いで日々接するようにしましょう。

 今後は、皆さん自身が新たに「井戸を掘る」存在に成長してほしいと思っています。社会情勢は日々変化し、新型コロナウイルスによる影響もまだまだ続いています。そんな中でも、皆さん一人ひとりがこれからの社会で何が必要とされているかを考え、周囲から求められる能力を身に着けていくことで、より一層社会貢献できる人財に成長していきましょう。

ウチヤマグループ会長 内山文治