さわやかグループホームなすしおばら(栃木県那須塩原市)
介護リーダー
郡司(ぐんじ) 敏江 さん
私は、1958年8月26日台風の最中、栃木県の塩原温泉にて3兄弟の長女として、すこぶる元気な子として誕生しました。
父は大工をしていて、カメラが大好きでした。父の他界の時には、大量の写真とともに思い出が蘇ってきて、たくさんの愛情を受けていたことをあらためて実感しました。そうした両親のもとで、何不自由なく好きなことができる環境であったことに感謝しています。
結婚、出産を経た後は、母の助けも得て私の好きな幼児教育に携わってきました。
私が40歳、母60歳の時に母が突然脳梗塞で倒れ、失語症、右半身麻痺となり、7年後には車椅子生活になりましたが、それでも自宅がいいという母の意向で、父と2人での生活を送ることとなりました。孫たちの訪問を楽しみにしながら、辛かった気持ちを抑えていつも笑顔でいてくれた母も、77歳で生涯を閉じました。
その母が私を介護の世界へと導くきっかけとなりました。母が生涯を通して私に教えてくれたことは「いつも人の事を思いやる心と忍耐強さは、母から受け継いだ私の宝物」だということです。今の私があるのは、両親が人一倍健康な体を授けてくれ、優しく見守り育ててくれて、大変だった人生の中にもたくさんの良い思い出があったおかげです。両親から受けた命を、3人の子供と7人の孫へリレーできたことに感謝いたします。
64年間を振り返り、最近特に母の面影を思い浮かべる機会が増えました。入居者様への献身を通じて、どこか私の中で今、親孝行ができているのかな?と感じ、楽しく仕事をさせていただいています。
本当に、産んでくれて、育ててくれて、ありがとう。