介護甲子園の感動を共有しよう

【さわやか桜参番館が決勝に出場】

 2月27日に、大阪市のインテックス大阪にて「第九回介護甲子園」の決勝大会が行われました。さわやか倶楽部では第六回大会(2016年)から毎年参加していますが、今年は過去最多となる全国約8000の介護事業所がエントリーして、昨年から予選が行われました。第一次予選ではトップ30事業所に秋田市の「さわやか桜参番館」、神奈川県相模原市の「さわやかさがみはら館」、福岡県宗像市の「さわやか宗像館」の3事業所が選ばれ、最終予選では「さわやか桜参番館」が見事に勝ち抜いて決勝に進みました。

 本番を間近に控えた2月17日の経営戦略会議では、本社やWEB会議で参加した各施設の管理者に向けて、ステージで行うプレゼンテーションの内容を披露してもらいました。与えられた約8分間の中で職員が交代しながら話をするのですが、ステージに立つ4名の職員はすでに台本を完璧に暗記しており、その内容も当社の基本理念である「慈愛の心、尊厳を守る、お客様第一主義」をベースに、地域ならではの話題も盛り込まれており、桜参番館で働く職員の介護に対する熱い想いが伝わってきて、たいへん素晴らしいものでした。

 発表の中で特に私が感激したのは、ご夫婦で入居されていたお客様に対して、結婚60周年記念の「ダイヤモンド婚式」を一年前倒しして施設内で開催した事例の紹介でした。ステージ上のスクリーンに流れる映像の中で、ウェディングドレスのような白い衣装を身にまとった奥様を前に、三浦施設長から感想を聞かれた車いすのご主人は、少し照れ臭そうに「ビューティフル」と一言、しみじみと言葉を発しておられました。その様子を見て、ウチヤマグループの理念と哲学が、本社から遠く離れた秋田の施設でも確かにお客様に届けられているという確信を持ち、気づくといつの間にか涙ぐんでいました。

 介護事業を始めた時は、右も左もわからない中で最初は戸惑いや失敗もありましたが、今は全国に拠点が広がって同じ思いを持つ仲間が増え、さわやか倶楽部らしくお客様の喜びをどこまでも追求するサービスが実現されている状況を実感するにつれ、この仕事を始めて本当に良かったと思います。今でもさわやか倶楽部の各施設のブログが毎日のように更新され、お客様の笑顔の写真が日々増えています。その笑顔は私たちにとって、お客様に喜んでいただいていることや、地域に貢献できていることを証明してくれる、貴重な財産になっています。

【ギブ・アンド・ギブできる人財になろう】

 介護甲子園の決勝大会本番でも、さわやか桜参番館は三浦由美子施設長を中心に、素晴らしいチームワークでミスもなく完璧な発表ができた様子を、後日動画で確認しました。最優秀賞は残念ながら地元の大阪の事業所に譲りましたが「優秀賞」を受賞し、そのステージで観客に与えたインパクトはどの施設にも負けていなかったのではないかと思います。会場へ応援に行ってくれた関西地区にあるさわやか倶楽部の施設の職員もたいへん感動して、来年は自分たちもぜひ決勝に出たいと意欲がわいてきたそうです。桜参番館の発表の動画はYouTubeでも公開していますので、皆さんもぜひ職場の仲間と共有し、自分たちの施設や店舗で更なるサービスの充実に役立ててください。

 2月下旬は新型コロナウイルスの感染拡大が心配され、多くのイベントが中止や延期になる中、介護甲子園の開催自体を心配する声も上がっていましたが、来場者のマスク着用や出入口での体温測定、アルコールによる手指の消毒といった様々な対策を施して無事に開催され、関係者の方々の努力に感謝しています。また、会場には当社の取引先であるサントリーの八瀬部長、第一興商の中島部長と今井様も応援に駆けつけ、声援を送ってくださいました。秋田からはるばる参加したスタッフにとって、たいへん心強かったと思います。第二次予選で動画の投票に参加してくださった方も含め、多くの方のご支援とご協力に心より御礼申し上げます。常日頃から、私たちはたくさんの人に支えられて仕事をし、生活しています。感謝の気持ちを忘れることなく、自分自身も「ギブ・アンド・ギブ」できる人財に成長しましょう。

ウチヤマグループ代表 内山文治