キラリ一等星 No.161

さわやか住吉館(大阪府大阪市)
主任 北 弘美 さん

  2009年に前職の会社が閉鎖となり、今後どの様な仕事につけばと思った時、自分も含め高齢化社会という言葉が身近に感じ、新聞のチラシで「さわやか住吉館」のオープニングスタッフの募集を見て、年齢は大丈夫かなと思いながら介護職に応募しました。開所前に職員同士の顔合わせがあり、当時の深水施設長に開催していただいた食事会で、とても楽しい時間を過ごすことができました。それからは毎日、館内清掃、入居のポスティング等、一日の時間の流れが早く、入居があるのか少々不安もありましたが、開所当日に1名の入居があり、2階・3階と順次オープンして少しずつ賑やかになっていきました。

 思い返せば多くの出会いと別れがあり、数え切れない程お見送りをさせていただきました。私の夜勤時になぜか救急搬送やご逝去が続いたことがあり、悩むことも多くありましたが、入居者様からの「貴方に見送ってほしいから」という一言に救われました。ほっとする気持ちと、もっと色々なことをしてあげれば良かったという想いがあふれ、涙が止まりませんでした。入社当初は右も左もわかりませんでしたが、ご指導していただきながら良き仲間にも恵まれ、10年間頑張って勤務することができました。

  大切にしている言葉は「ありがとうございます」という挨拶です。毎日繰り返していると言葉が出るようになり、入居様にも笑顔で「ありがとう」と言われると「こちらこそ、ありがとうございます」という思いになります。65歳になった現在も住吉館で仕事できることには「ありがとう」と「感謝」しかありません。

  趣味は、美味しい食事をしてお酒もたしなみ、仲間と楽しい時間を過ごすことです。どこまで体力が続くかわかりませんが、一日一日を大切にし、健康に気をつけて、笑顔で明るく過ごしていきたいと思います。私の母も92歳で、さわやか住吉館に入居してお世話になっています。家族として母をお世話してくださっている職員に感謝し、この歳まで元気に仕事ができる身体に育ててくれた母に感謝しています。日頃は口喧嘩もありますが、これもお互い元気でいられる要素でもあります。これからも若い職員に負けないように頑張っていきます。