ライフマップで生きがい発見!! story42
さわやか行橋弐番館(福岡県行橋市)
今回ご紹介するのは、大正14年生まれ、御年99歳の辻様です。
1998年、73歳の時に脳梗塞を起こし、5年後の2003年に再発されて左上肢に軽度の麻痺が残りました。その頃から介護保険を利用して、デイサービスに通うなどしてリハビリを頑張ってこられました。
最初は、さわやか行橋弐番館に併設のデイサービスを利用され、時々、さわやか行橋弐番館のショートステイも利用しておられました。こうした利用を通じて、施設の環境に慣れ職員とも顔なじみの関係が築かれていきました。
そして、2023年1月、ご夫婦でさわやか行橋弐番館に入居されました。
「年齢を重ねるごとに、足腰が弱くなった」
「言葉が出にくくなって、話がスムーズにできなくなった」
と辻様は話されます。ただ、その現状を甘んじて受け入れるというわけではなく
「車椅子を使うのは簡単だし便利だけど、もう少し歩行器で歩けるよう頑張りたい。リハビリも続けたい」
と笑顔で話してくださいました。
この意欲を掻き立てるものは何なのでしょう?
そこで私たちは、ライフマップを通してその意欲の源を探ってみることにしました。
辻様は子供時代のことから、お仕事の話、この先のことまで、たくさん話してくださいました。
辻様は行橋市の生まれで、7人きょうだいの中で育ちました。学校を卒業後は銀行勤めをされ、その後も他企業に勤めるなど65歳まで働いていたそうです。
若い頃は旅行に行くのが好きで、遠くは東北や北海道、海外も香港、シンガポール、バンコクなどいろいろなところに行かれたそうです。
仕事を辞めた後も、地区の区長や民生委員、選挙管理委員、老人会の支部長などを83歳頃まで精力的に務められました。
ライフマップを作る中で辻様は
「あと数ヶ月で100歳になる。そこまでは自分でできることは続けたい。足が弱ってきたから難しいだろうけど、本当は行きたいところもいっぱいあるよ」
との思いを話してくださいました。
「100歳という節目を元気な状態で迎えたい」との強い思いがリハビリへの意欲を掻き立てています。
入居後から週に2回、デイサービスのホールを利用して自転車漕ぎや平行棒内での歩行訓練、ホール内を歩行器で歩くなどのリハビリを続けています。居室でも軽く体操をしたり、移動も歩行器を使用して、自分の足で歩かれています。
私たちも、辻様がこれからもリハビリを続けていけるよう、またお元気な状態で100歳を迎え、その先もずっと元気でお過ごしいただけるよう、しっかりとサポートさせていただきたいと思います。
(計画作成担当者 出光亜矢)