ご家族様からの感謝の言葉~2022年11月 会長賞1

さわやか本城館(福岡県北九州市)の入居者様の娘様より感謝のお手紙をいただきました。

さわやか本城館(福岡県)
入居者様の娘様より

~ さわやか俱楽部 ご担当者様 ~
 私はさわやか本城館に両親を入居させていただいた阿南と申します。令和4年に父は88歳にて永眠いたしました。母は86歳で元気です。このたびは感謝の気持ちを伝えたく手紙を書きました。
 令和2年7月頃より実家の冷蔵庫の中が気になりだし、近くに住んでいる娘の私がチョコチョコ実家通いをしていました。母の認知機能が低下しているのと、父の足腰が自宅では厳しいことも実感していましたが、父は8月初旬の腰椎圧迫骨折を機に、坂道を転げ落ちるように下半身が駄目になりました。自宅で何度も転倒し、一人で起き上がれず私が何度も職場から駆け付けました。東京在住の兄とも相談し、どこかの施設に入居させるしかないとなり、急遽施設を探すことになりました。
 私の職場から近い施設が最も良いと考え、さわやか本城館に見学に行きました。施設長と佐田看護師さんが対応していただき、丁寧に説明をしていただきました。その頃は私自身が両親の老いを受け入れておらず、涙々で説明を聞いたことを覚えています。一階フロアが明るく清潔感のある施設と感じ、直感で入居を決めた次第です。入居が決まってからは、施設長をはじめ施設の方々がわざわざ実家を見に来てくださり『あ~これが自宅での生活をわかっておく必要性や、趣味・趣向をとらえる高齢者へのケアということか』と実感しました。実は私自身が看護大学で教鞭をとっており、大学周辺の老年施設に実習生を引率した経験があります。しかし近隣の老年施設はちょっと…と感じる施設が多いので、私の直感は当たっていたものと思っています(笑)。
 入居後は、とにかく父に苦労しました。こだわりが強く同じ洋服しか着ないため洗濯でトラブルになったり、自分の思い通りにならないと激高し大声で怒鳴るなど、様々なトラブルがあり、連絡を受けるたびに落ち込んだり、時には涙したりしました。こんな父ですが、看護師さんをはじめとする施設職員さん、デイ職員の方々が根気良く接してくださり本当に感謝申し上げます。またケアマネさん(花ケ崎さん、矢野さん)やデイ施設長の名越さんにも、どんなに励まされたことでしょう。両親ともに「さわやかレークサイド中の原」のデイサービスに行かせていただき、デイで両親が遠くからお互いを確認するように配慮をいただきましたことも御礼を申し上げます。デイの上野さん、いつも写真をアップしていただきありがとうございます。会えなくても元気にしていることが手に取るようにわかり安心できます。
 父は令和4年3月に初めての誤嚥、4月にも誤嚥で酸素飽和度が下がる事象がありました。元気になった3月にはデイ職員さんをグーパンチしたと連絡をいただき、情けなくて涙でした。そして5月初旬に誤嚥のため新水巻病院へ救急搬送され、およそ10日間の治療を行いました。施設に帰ってきてからは『静かな看取り』の方針となり、永眠するまでの約1か月間は比較的おとなしく施設で過ごすことができました。看取りになってからは訪問看護にも入っていただき、褥瘡ケアなどたいへん細やかに対応をしていただきました。骸骨のようにやせ細った父を訪問看護では車いすで散歩に連れ出してくださり、病院看護ではありえない…と思った次第です。食事が入らず、甘い高カロリーゼリーを何度も買っていきましたが、なかなか食べてくれず、そんな折に看護師さんが「しょっぱいゼリーなら食べられるかも」と考えドラッグストアからわざわざ買ってきてくださったこともあり、またまた急性期を中心とする病院看護ではありえないと思った次第です。
 看取りに入ってからは平日の午前中に大学を抜け出し、ほぼ毎日面会をさせていただきました。ちょうどコロナが落ち着いていた時期でもあり、父の部屋に入ることもできました。宮本看護師さんや佐田看護師さんから日々の状況を細かく伝えていただき、また他の介護職員さんやヘルパーさん方からも、口々に「今日はゼリーを半分食べてくれた」「窓を開けてと言われました」等など本当に自然な形で父の状況を伝えていただきました。日々、弱っていく父を見るのは本当に辛いことでしたが、施設職員さん方にどんなに励まされたことでしょう。心より感謝申し上げます。亡くなる前日には東京から兄夫婦も来福し、父と会うことができました。これも宮本看護師さんの直感がはたらき、兄と父が電話で話をした際に言葉が聞き取れなかった部分を「会いたいよ~、と言われています」と代弁してくださったことから急遽の来福になり、兄も心より感謝していました。また亡くなる前日にはシャワーも浴びさせていただきました。ヘルパー長様、もう一方のヘルパー様、本当に心から感謝申し上げます。
  令和4年の6月17日の夕方、宮本看護師さんより「呼吸が少し荒い」と連絡があり、さらに21時過ぎに施設男性職員より「呼吸がさらに荒い」と連絡があったため施設に向かいました。施設到着の22時前から亡くなるまでの4時間ほど、母とともに父を看取ることができ、豊かな時間を過ごすことができました。男性職員の方が、わざわざ1階からソファーを持ってきてくださり、母や私への配慮も感じることができました。父は本当に穏やかに眠るように亡くなり、天寿を全うするとはこのことかと改めて感じました。やはりこれも治療を優先とする病院看護ではありえないことであり、施設ケアのありがたさをヒシヒシと感じています。
 長くなりましたが、父のこと、さらに今もお世話になっている母に関しては、心より感謝しかないということを伝えたくて手紙を書きました。他の施設の実情を知っている私だからわかることもあると思いますが『このようにすべてがパーフェクトは、なかなかない』と心より思います。多少なりとも家族は一部の不満を抱え、でもどうしようもないので現状を受け止めている家族が多いと思いますが、我々は一ミリも不満がないことは非常に稀なことと思います。本当にありがとうございます。
   (中略)
 さわやか俱楽部様の奉仕の精神が、両親を取り巻く皆様方に根付いているものと思います。様々なご利用者様がおられ様々なご家族様がおられますので、なかなか対応が難しく、時には難しい場面もあるかと存じます。しかしながら両親を取り巻くすべての方々に、ご自分たちがされている看護や介護等は素晴らしいものであることを、わかっている・認めている家族もいることを知っていただければと思います。
 すべての職員様に心より御礼を申し上げるとともに、感謝いたします。今後とも、母を可愛がってください。どうぞよろしくお願いいたします。

<施設からのコメント>
 温かい感謝のお手紙を頂き、たいへん感激しております。阿南様は2年間程入居して頂いていましたが、最後は看取りの状態となり、ご本人様・ご家族様の「入院はせず、最後は慣れた人たちに囲まれて最期の時を迎えたい」という希望を尊重し、看取り介護をさせていただくことになりました。看取りの状態となって以降は、特に連携を密にとり、最後はご家族様が付き添われて最期の時を迎えました。
 さわやか本城館では、住宅型有料老人ホームとして、施設・ケアマネジャー・ヘルパー・デイサービス・訪問看護が、ご入居者様・ご家族様を真心でサポートさせていただきたいという一つの目的に向かってチームを組み、各組織がそれぞれの役割を全うすることを心掛けております。
 今後も、ご入居者様個々人の人格、思考、ニーズをしっかりと尊重し、その人らしく生きていく人生の最終章を真心でサポートさせていただきます。
(さわやか本城館 職員一同)

※お手紙はご家族様の許可を得て掲載しています。