ご家族様からの感謝の言葉~2022年11月 会長賞3

さわやかさがみはら館(神奈川県相模原市)の入居者様の妹様より感謝のお手紙をいただきました。

 姉が大変お世話になりました。約2年の入居でしたが皆様にきめ細かくお心のこもった温かいケアをしていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。姉にとってはもちろんのこと、私たち家族にとっても幸せな日々でした。
 お陰様で姉の希望通り延命治療をせずやすらかに旅立つことができました。最後は姉が大好きなほんのり甘い味のゼリー食をいっしょうけんめい食べさせてくださり、水分も取らせてくださいました。ありがとうございます。
 また皆様には生前の姉の楽しい様子など聞かせていただき大事に見守られて過ごすことができて本当に幸せだったと思います。
 本来なら直接お目にかかってお一人お一人にお礼を申し上げたいのですが、腰の調子が悪く申し訳ありません。今いろいろと厳しい状況の中お仕事をなさっている職員の皆様、どうぞご自愛くださいませ。ありがとうございました。

<施設からのコメント>
 誉子様は2020年の10月に入居されました。環境に不安を感じられ、日が暮れてしまうとお部屋でのお一人の時間が苦手なご様子でベッドに移ろうとされず、しばらくの間フロアで夜勤者と一緒に過ごされることが多くみられました。その際も車いすを足だけで自走されバランスよく回転されていた姿が記憶にあります。その掛け声は『よいしょのしょ』です。
 お生まれが大正12年の97歳とは思えないほど、とてもパワフルな可愛らしい女性で、嫌いな食べ物はなく甘い物を好まれ、お食事の時はまずフルーツやヤクルトを口にされることが多かったです。
 声のトーンが高く常にキュートな誉子様は、私たちのアイドル的な存在で、配膳しては『どうもありがとう~』、トイレ介助しては『どうもありがとう~』、汗だくになっている職員の顔を見ては『どうもありがとう~』と、ホントに数えきれないほどのお礼や笑顔をたくさん振りまいてくださいました。今では笑い話ですが、入浴やトイレでの介助の際は『寒い』を『痛ーい』と叫ばれるため、新人職員は驚いたことが多々ありました…(笑)
 以前から食べることがお好きで、食事の介助を拒否される傾向にあった誉子様は、お亡くなりになる半月ほど前には食席にて徐々に傾眠傾向にありました。お食事も必然的に介助が必要になりましたが、声掛けにうなずかれ、開口してくださいました。
 起床に辛そうなご様子がみられてから数日後、居室でのお別れとなりましたが、最期は眠っているような普段と変わらないお顔をしていらっしゃいましたので、私達はお亡くなりになった事実を受け止められずにいました。ご家族様も来館され『姉は最期までここでお世話になり本当に幸せでした』とのお言葉を頂戴しました。
 誉子様の笑顔にはこれまでどれほど救われたか分かりませんし、今でも思い出す度に涙が出ます。さがみはら館の職員一同が元気をいただき、お仕事ができることを幸せと思いますし、本当に感謝しかありません。ありがとうございました。
(さわやかさがみはら館 施設長・井ノ上 陽子)